【加熱の追求編】コンビオーブン・スチームコンベクションオーブンの進化

弊社、コメットカトウでは、1970年代にスチームコンベクションオーブンの前身となるコンベクションオーブンの製造を開始して以来、長い間、ガス加熱を追求してきました。

今回は「弊社のコンビオーブン・スチームコンベクションオーブンがどのように加熱を追求してきたのか」についてご紹介します。

コンビオーブン・スチームコンベクションオーブンの加熱への追及

弊社、コメットカトウのコンビオーブン・スチームコンベクションオーブンはどのように進化してきたのか。

「加熱への追及」というポイントに着目して、コンビオーブン・スチームコンベクションオーブンの歴史を振り返っていきます。

【加熱への追及】コンビオーブンの歴史1. 戦いの始まり

コンビオーブン(スチームコンベクションオーブン)は1976年に西ドイツで発明された機器です。

日本では昭和末期から平成初期(1985~1995年ごろ)にかけて各厨房機器メーカーで開発製造が進みました。

ですが、弊社はコンビオーブンの前身であるコンベクションオーブンを1970年代より開発製造しており、国内で初めて電気・ガスそれぞれの熱源に対応したコンビオーブンを市場に送り出しました。

電気式は電気ヒーターをオーブン内や蒸気発生器(ボイラー)内に配し加熱を行います。電気ヒーターから発せられる熱源の多くが調理に利用できるため熱効率が高いです。

また構造が単純で、基本的な構造は昔から大きな変化がありません。

一方で、ガス式はガスを燃やしてオーブンや蒸気発生器を加熱しますが、ガスは安定して燃焼しないと猛毒の一酸化炭素(CO)が発生してしまいます。

ところが安定して燃焼させようとすると、空気と燃焼ガス(燃焼後の排気)の流れを良くしなければならないので、外の空気が庫内に入り、庫内の暖かい空気を排出しなければならないので、熱効率が下がってしまいます。

こうして、ガス式コンビオーブンの開発における「安定した燃焼と熱効率の両立」という二律背反との戦いが始まりました。

【加熱への追及】コンビオーブンの歴史2. 新たな問題の解決

安定した燃焼と熱効率の両立を実現するために、弊社の初期のコンビオーブンは、当時最先端であった強制燃焼ブラストバーナーを用い、熱効率を高めるために燃焼ガスをオーブン庫内に直接入れて加熱を行っていました。

こうすることで、安定した燃焼による非常に早い庫内の温度の上昇を実現していましたが、実は別の問題が生じていたのです。

それは、庫内の蒸気がバーナーに入り、バーナーが劣化するという問題でした。

この問題を解決するべく、弊社第3世代のモデル以降は耐久性を高めるために、他社と同様の間接加熱方式を採用しました。

間接加熱は燃焼ガスを熱交換器のパイプ内に通すことでパイプを暖めて、オーブン庫内を加熱するという方式です。

間接加熱方式は耐久性が高く、弊社第4世代モデルのCSVシリーズは10年以上経過した機体が今でも多くの現場において使用されています。

【加熱への追及】コンビオーブンの歴史3. バーナーの進化

より安定的な燃焼を実現するために、第4世代からは空気とガスの混合比を一定にする弁(エアレシオガバナユニット)を採用し、さらに第5世代以降は火力調整を行うようになり、調理時のガス消費量(言い換えればCO2排出量)の削減を実現しました。

しかし、第6世代でもバーナーは依然として第1世代から大きな進化の無いブラストバーナーであったために、バーナー自体はオーブン庫外に配置しなければなりませんでした。

オーブン庫外にバーナーを設置すると、オーブン内にバーナーを設置するのに比べて、見た目のスマートさを損なうだけでなく、熱効率が悪くなってしまいます。

そこで、第7世代の新型機CSXHシリーズでは、コンパクトで高火力を実現できるメタルニットバーナーを採用することで、この問題を解決することに成功しました。

バーナーがオーブン庫内の熱交換器内に配置されたことで熱効率が高まり、火力調整の幅が広がったのです。

このことにより、CO2排出の減少と更に繊細な調理を実現し、省エネや低炭素社会の実現に貢献しています。

弊社のコンビオーブン・スチームコンベクションオーブンの購入を検討されている方は、ぜひ以下より詳細をご覧ください。

スチームコンベクションオーブン|株式会社コメットカトウ

【加熱への追及】コンビオーブンの歴史4. コンビオーブンの未来

今日の社会では、省エネや低炭素社会に向けた取り組みが世界各国で進められています。

2050年までにCO2(二酸化炭素)の排出を実質0にすることに向けて、今後どのような社会になっていくのかまだ予想できませんが、コメットカトウは今後もコンビオーブンの加熱を追求し続けていきます。

コンビオーブン・スチームコンベクションオーブンはぜひ弊社製品を

今回の記事では、弊社のコンビオーブン・スチームコンベクションオーブンの歴史を「加熱への追及」というポイントに着目してご紹介しました。

省エネや低炭素社会に向けて、これからの世の中がどのように変わっていくのか詳しくは分かりませんが、2050年実質CO2排出0に向けて、弊社のコンビオーブンも加熱への追及を続けていきます。

これからも、どうぞ弊社のコンビオーブンをよろしくお願いいたします。

また、コンビオーブンを上手く使いこなすために、蒸気加熱時に蒸気量を安定させる方法について知りたい方は、以下の記事で詳しくご紹介しておりますので合わせてご覧ください。

コンビオーブンにも使える!スチームコンベクションオーブンの蒸気加熱時に蒸気量を安定させる方法