今あるスチームコンベクションオーブン・コンビオーブンで省資源化!生産性向上を叶える調理法②
前回の記事では、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを使用した、生産性の向上と小資源化に役立つ「焼き物」「煮物」「炒め物」3つの調理法をご紹介しました。
今回の記事では前回に引き続き、新たに4つの調理法をご紹介します。
スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを使った生産性向上のための4つの調理法
今回は以下の4つの調理法について、詳しく紹介していきます。
- 揚げ物
- 炊飯
- 蒸し物
- 回転釜
1.揚げ物
一つ目の調理法は「揚げ物」です。
唐揚げやフライなどの揚げ物料理は、フライヤーを使って1度に調理できる量が少ない割に、調理や清掃に時間がかかりますよね。
しかし、フライヤーで揚げる代わりに、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンの温度を180~200℃に設定して焼くと、一度に大量の調理が可能となり、油を使用せず調理できるため、清掃が簡単に済みます。
粉っぽさが気になる場合は、焼く前に微量の油を含ませることで粉っぽさが無くなり、焼いているにも関わらず美味しい揚げ物料理を作ることが可能です。
衣でパン粉を使う場合は、調理後の色ムラを防ぐために事前に乾煎りしたものを使用してください。
2.炊飯
2つ目の調理法は「炊飯」です。
「炊飯」の調理法のポイントは以下の2つです。
- 食器ごとに炊飯を行う
- 炊飯に失敗しても炊き直しができる
1.食器ごとに炊飯を行う
病院や福祉施設などで、患者さんや利用者さんによってご飯の硬さを調整する必要がある場合、それぞれの食器に適量の水とお米を入れ、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンで加熱すると、炊飯・盛り付けを一気に行うことができます。
スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを使えば、ご飯の硬さに応じた炊飯器を用意する必要や、炊飯後の盛り付け作業を行う必要がなくなり、調理の際の生産性向上に繋がります。
2.炊飯に失敗しても炊き直しができる
「まだご飯が炊きあがっていないのに炊飯器のスイッチが切れてしまった」という経験はありませんか?
炊飯専用の機器は、釜の底面が設定温度に達すると炊飯完了と判断し、スイッチが切れる仕組みになっています。
もし炊飯器の早切れで、炊飯に失敗してしまった場合、炊飯に失敗したご飯を少し深めのホテルパンに移し、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンで10分~30分程度蒸し上げると、綺麗で美味しいご飯が炊きあがります。
3.蒸し物
3つ目の調理方法は「蒸し物」です。
「蒸し物」の調理法のポイントは以下の4つです。
- 皮むきに使用する
- 表面殺菌や湯通しに使用する
- 様々な食材を一度に茹でることができる
- 玉ねぎの甘味は蒸して引き出す
1.皮むきに使用する
スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを使うと、トマトやナスなどの皮むきを簡単に済ませることが可能となります。
例えば、トマトは切れ込みを入れ、100℃の蒸気で2分弱加熱するだけ。
大量のお湯を沸かしたりトマトをお湯から取り出したりする必要はありません。
茄子も同様に切り込みを入れ、260℃の高温で12分程度加熱すると、簡単に焼きナスを作ることができます。
2.表面殺菌や湯通しに使用する
魚や肉の臭みを消したり、食材の表面を殺菌したりするためには、大量のお湯を沸かし、熱湯をかける必要があります。
通常、この下処理には手間がかかりますが、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを使えば、100℃以上の蒸気で2分程度加熱するだけで完了します。
お湯を沸かす労力を削減し、短時間の加熱で済むことに加えて、加熱具合を時間で管理することができるため、ばらつきなく食材を処理することが可能です。
3.多品種の食材茹で物に使用する
大量の食材を茹でる時、大きな調理鍋である回転釜を使用することが多いのではないでしょうか。
しかし、茹でたい食材は複数あるのに回転釜で茹でるほどの量ではない、ということが発生することもあります。
このようなときには、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンで食材を蒸すことをオススメします。
スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを使用することで、同時に複数の食材を蒸すことができ、結果的に時間短縮にも繋がります。
4.玉ねぎの甘味は蒸して引き出す
玉ねぎにはフルーツ並みの糖度が含まれており、加熱することによって辛み成分がなくことで甘みを感じやすくなるという特徴があります。
そのため、玉ねぎの皮をむき、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンで1時間以上蒸すことによって、玉ねぎの甘味を引き出すことが可能です。
4.回転釜
4つ目には、大量調理には欠かせない回転釜とスチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを組み合わせた調理方法をご紹介します。
「回転釜」を用いた調理法のポイントは以下の4つです。
- 回転釜で楽に調理する
- 回転釜でも涼しく調理する
- 回転釜で麺を焼く
1.回転釜で楽に調理する
回転釜で煮物を作る際、鍋の中の食材を大きなしゃもじで混ぜながら煮込む必要があるため、大変な調理作業となります。
しかし、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを使うと煮込む必要がなくなります。
例えば、かぼちゃの煮物を作る時、かぼちゃを100℃の蒸気で15分程度加熱します。
蒸している間に、かぼちゃにかける餡を回転釜で作っておき、食器や食缶に移したかぼちゃの上に餡をかけるとかぼちゃの煮物の完成です。
味の染み込みには配膳するまでの時間を利用することで、回転釜で煮込む労力を削減することが可能となります。
2.回転釜でも涼しく調理する
大量調理を行う厨房は高温多湿になりやすく、特に夏場の回転釜を使った作業は重労働となります。
しかし、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを使うことで、調理によって発生する熱を抑えることも可能です。
例えば、筑前煮などの炒めた煮物は回転釜のみで調理するのではなく、炒める工程をスチームコンベクションオーブン・コンビオーブンで行うことで、炒める際の火から生じる熱気を防ぐことができます。
3.回転釜で麺を焼く
焼きそばを作る時、回転釜で調理すると鍋底に麺がくっついてしまいますよね。
回転釜で調理する前に、ソースを絡めた焼きそば麺を、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンでカリカリに焼いてから回転釜に入れてみてください。
そうすると、鍋の底に麺がくっつくことなく見た目の良い焼きそばができ、回転鍋の清掃も楽に行うことができます。
料理は「まずくない」が大前提!
視覚(食事環境が大半) | 83% |
聴覚(食事環境) | 11% |
嗅覚 | 3.5% |
触覚 | 1.5% |
味覚 | 1% |
(参照: 産業教育機器システム便覧)
以上、ここまで4つの調理方法をご紹介してきました。
「給食の満足度」に結び付く一番の理由は「美味しい料理」です。
しかし、五感のうち「美味しい料理」の要因となっているのは視覚情報が83%、味覚はたったの1%にすぎません。
食を追求しようとすると、個人の食の嗜好に合わせたり、食材の特性に合わせた調理を考えたりと、かなりの費用と労力、時間、経験を要します。
しかし、味覚以外の食事環境が美味しさを決める要因のほとんどであることから、大量の調理が求められる調理現場において料理の満足度を向上させるためには「まずい」の要素を無くせば良いと言えます。
「まずくない」を前提にする一手段として、今回ご紹介したスチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを使った調理法はオススメです。
また、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを使った調理法を用いることで、生産性の向上にも繋がりますので、ぜひ、試してみてください。
スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンで生産性の向上を!
大量調理が求められる現場において、スチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを使って、生産性向上を叶えるための調理法についてご紹介してきました。
弊社では「現実に即した美味しい料理・スチコンをすぐ使える料理・楽しい仕事」を提供し、食べる人・作る人が笑顔になれるよう随時イベントやセミナーを開催し、機器の活用情報について発信しています。
ぜひ、この記事を参考に、お手持ちのスチームコンベクションオーブン・コンビオーブンを活用してみてください。